Topics特集 キウイのチカラ

食べる点滴?!
熱中症の予防に"塩キウイ"

写真:足立香代子先生

お話を伺いました

足立香代子先生

管理栄養士。一般社団法人臨床栄養実践協会 理事長、せんぽ東京高輪病院 名誉栄養管理室長。1968年中京短期大学家政科食物栄養専攻卒。1985年より、せんぽ東京高輪病院(現・東京高輪病院)に勤務。長年の臨床経験に基づき、患者の個性、症状にあわせた栄養指導に取り組む。2014年より現職。日本臨床栄養学会理事。日本肥満治療学会理事。

熱中症かも……はトイレでチェック!

 毎年、ゴールデンウィークを過ぎた頃から聞こえてくるのが、“熱中症”のニュースです。全国的に気温が上昇し、それに体がうまく対応できずに緊急搬送されるケースが多いようです。では、これから夏にかけて熱中症による緊急搬送人数がどのように増えて行くのでしょうか。2015年の東京都を例に見てみましょう。

図:熱中症による緊急搬送人数

2015年の梅雨明けは7月10日。熱中症による救急搬送はこの頃から急増し、猛暑日など気温が高い日はとくに増える(東京消防庁「熱中症による救急搬送人員と気温(平成27年6~9月)」より)。

 どうしたら熱中症を予防できるか、管理栄養士の足立香代子先生に聞きました。 「熱中症予防のポイントは2つ。1つ目は“水分”の補給です。体内の水分が足りているかどうかは、尿の色をチェックすればわかります。通常の尿は薄い黄色。ところが、汗をかいたり、水を飲む量が少なすぎたりすると体内の水分量が不足し、尿が濃縮されて濃い黄色になるのです。
 また、トイレに行く回数が少ないのも水分不足の証拠。体が『排出するほど水分がない』と判断して、トイレに行きたくなくなるからです。トイレの回数が1日6〜7回以下なら水分不足のサインです」(足立先生)

塩分だけじゃない!意外と知らない熱中症予防に必要な栄養素

 熱中症予防の2つ目のポイントは、“ミネラル”の補給。ミネラルとは、ナトリウム(塩分)、カルシウム、マグネシウム、カリウムなどのことで、体の機能を調整するはたらきなどがあります。体内では作ることができないので、食べ物などから摂る必要があります。

 汗をかくと、水分とともにミネラルも失われてしまうため、熱中症を予防するには、水分と一緒に必要なミネラルも補給する必要があるのです。
「最近は『熱中症予防には塩(ナトリウム)』ということは知られるようになってきましたが、実はそれだけでは不十分。本当に必要なのは、『糖・塩(ナトリウム)・カリウム・マグネシウム・カルシウム』の5つの栄養素です。この5つがすべて含まれているのが点滴。水分と同時にこれらを補給することで、体のシステムが正常に働くようになります。ですから、熱中症にならないためには普段から、この5つをバランスよく摂ることが大切なのです」(足立先生)

図:熱中症予防に必要な5つの要素。塩を除く糖、カリウム、マグネシウム、カルシウムがキウイフルーツに含まれています!

“塩キウイ”は食べる点滴!

 点滴と同じ成分を含むのが、ドラッグストアなどで市販されている経口補水液。でも実は、それよりももっと手軽においしく熱中症予防ができる方法があります。それが、“塩キウイ”。
 「ジューシーなキウイフルーツには水分はもちろん、適度な糖、カリウム、マグネシウム、カルシウムがバランスよく含まれています。それに塩(ナトリウム)を加えるだけで、点滴と同じ成分を含む“食べる点滴”になるんです。
 塩の量の目安は、キウイフルーツ1個(可食部100g)に対して2本の指でひとつまみ(0.5g程度)。ただし、たくさん汗をかいてミネラルが不足していると、塩味を感じにくくなります。『いつもと同じ量なのに、薄味に感じる』というときは、塩の量を増やすといいですね」(足立先生)
 足立先生は、手軽に水分&ミネラルをたっぷり補給できる『手もみキウイスムージー』のレシピも紹介してくれました。この夏はキウイパワーでおいしく熱中症対策をしませんか?

手もみキウイスムージー(1人分)

【材料】

  • 完熟キウイフルーツ1個(可食部100g)
  • ひとつまみ(0.5~1g程度)
  • 100~150ml

【作り方】

ビニール袋に皮をむいたキウイフルーツ、塩を入れて袋の口を閉じ、キウイフルーツをすりつぶすようにもみ、水を加えるだけ!

【ポイント】

すりつぶすように手で揉むだけでOK!

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