Topics特集 キウイのチカラ

ヘルシーな毎日には
「糖質オフ」より、
「プラス・キウイ」

写真:足立香代子先生

お話を伺いました

足立香代子先生

一般社団法人臨床栄養実践協会理事長。管理栄養士。医療現場での栄養指導や入院患者への栄養管理を行う一方、栄養面を通じた医療指導ができる人材の育成にあたっている。最新の栄養学を踏まえた著書多数。

摂りすぎはもちろん、摂らなすぎも問題になる「糖質」!

「『糖質=炭水化物』と考える人は多いですが、それは誤解です!」と足立先生。私たちが食事から摂る「炭水化物」とは、脂質・たんぱく質とならぶ三大栄養素のひとつです。炭水化物は、体内に取り入れられてエネルギー源となる「糖質」と、私たちの消化酵素では消化できない「食物繊維」に大別できます。つまり、ダイエットの味方として知られる食物繊維も、炭水化物の仲間なのです。

糖質=炭水化物ではない!

図:炭水化物は糖質と食物繊維に大別できます

炭水化物には、消化吸収される糖質と、吸収されない食物繊維があります。糖質を減らそうと、極端に炭水化物をカットすることは、不足しがちな食物繊維もカットしてしまうことに。

健康な体作りやダイエットのためにと、むやみに炭水化物の摂取量を減らすと、糖質だけでなく食物繊維の摂取量まで減ってしまうことに…。また、糖質は体の大切なエネルギー源であり、不足すると疲れやすい、集中力が続かないなどの問題が起こることも。

その一方で、糖質を摂りすぎると、消費しきれない分は中性脂肪として蓄積され、肥満や生活習慣病の原因になってしまいます。足立先生によると、「糖質は摂取量ばかりが注目されがちですが、糖質が血糖値に影響して食後高血糖が続くことも、肥満や糖尿病の大きな原因なのです」

食後高血糖とは?

食事によって吸収された糖質は、血液にのって全身に運ばれます。この血液中の糖を「血糖」、血液中の糖の量を示す値を「血糖値」と言います。
血糖値が高くなると、膵臓から「インスリン」というホルモンが分泌されます。それが合図となって、血糖は筋肉や肝臓、脂肪組織に貯蔵され、血糖値はもとに戻ります。健康な人の場合、食後2時間もすれば血糖値は正常な状態(140㎎/dL未満)まで低下します。

ところが、食事から時間がたっても血糖値が低下せずに、高い(140㎎/dL以上)状態が長く続くことを「食後高血糖」と言います。食後高血糖をくり返すと、糖尿病につながりやすいだけでなく、動脈硬化や脳卒中などのリスクが高まります。
最近は40歳以上の5人に1人が食後高血糖(※)と言われているため、注意が必要です。
※J Diabetes Investig 5: 162-169, 2014

「血糖値を急上昇させない
食べ方」をマスターしよう!

糖質の摂りすぎは、たしかに肥満や食後高血糖につながります。ただし、単純に糖質を減らすのはNG。糖質を極端に制限するとエネルギーが不足したり、栄養バランスが崩れたりというデメリットがあるからです。ではどうすればいいのでしょうか? そこで大切なのが、血糖値を急上昇させない上手な糖質の摂り方。そのポイントを足立先生が教えてくれました。

食物繊維や脂質と一緒に摂る

糖質は、それだけで食べるよりも油や食物繊維と一緒に摂るほうが、食後血糖値の上昇がおだやかになります。食事を簡単に済ませたいときでも、おにぎりや麺類だけよりも、サラダやフルーツ、揚げ物などと一緒に食べるのがベターです。

炭水化物は食事の最後に

食事のとき、炭水化物を先に食べると、血糖値が急上昇しやすくなります。それを避けるためには、たんぱく質(肉や魚、卵、豆製品、乳製品)や野菜を先に食べること。その後でご飯やパン、麺類などを摂るほうが、血糖値の上昇がおだやかになります。

(研究結果)
キウイで血糖値の上昇が
おだやかに!

「キウイフルーツは血糖値が急上昇しにくい」ことを裏付ける研究があります。食品産業技術総合研究ニュージーランド研究所のジョン・モンロー博士による研究では、糖尿病ではない人20人に次のような食事を食べてもらい、それぞれの血糖上昇の様子を確認しました。
 ビスケットのみ
 ビスケットとグリーンキウイ
 ビスケットとサンゴールドキウイ
この3つの食事には、いずれも同量の糖質が含まれています。その結果、ビスケットとキウイを食べた人は、ビスケットのみを食べた人に比べ、食後の血糖値の上昇がおだやかになることがわかりました。

(出典:Journal of Nutrition Science (2016),
vol.5,e37,page 1 of 9)

糖質と上手に付き合うには、キウイをプラス!

糖質にもさまざまな種類がある中で、血糖値の上昇がゆるやかなのが「果糖」です。名前の通り果糖は果物に多く含まれています。血糖値の上がり方は、「GI値」という指標で示すことができます。ブドウ糖のGI値を100とすると、砂糖(ショ糖)は65ですが、果糖はその半分以下の23。代表的な食品を例にあげてみると、でんぷん(ブドウ糖がつながったもの)が多いじゃがいもは78、白米は77、フライドポテトは70と高めですが、果糖が多いすいかは58、キウイフルーツは53とフルーツは低い傾向にあります。

「キウイフルーツの糖質は、GI値の低い果糖が中心。また、1個あたり(可食部100g)の食物繊維が約3gと豊富(※2)なので、食後高血糖を引き起こしにくいのです。血糖値を考えて糖質を選ぶなら、ぜひ取り入れてほしい食品です」(足立先生)
※2 ゼスプリ・グリーンキウイの場合

「キウイフルーツには、食物繊維の他にも、糖質の代謝に必要なビタミンB1、脂質代謝を助けるビタミンB2、1日分のビタミンC、塩分の排出をサポートするカリウムなど、さまざまな栄養素が含まれています。生活習慣病の予防のために、理想的なメニューとして毎日キウイフルーツを食べることを習慣にするとよいですね」(足立先生)

食後高血糖を抑える食べ方の例として、足立先生のオススメは、「たんぱく質や脂質を含む唐揚げなどを主菜に、『キウイのグリーンサラダ』のように、キウイフルーツや野菜をたっぷり使った副菜を摂ること」。これからは、糖質制限ではなく、糖質を上手においしく摂る食べ方で健康を守りましょう!

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